頑張ってます!新規就農者

富良野市

熱意と根性で就農できました! ~地元農家と自治体のサポートに感謝です~ 🍅野菜

すべてを吸収する気持ちでミニトマト作りを学びました

Nさん(39歳)令和6年4月就農(取材:令和6年8月20日 YN記 協力:富良野市)

【地区の農業概要】

 富良野市は北海道のどまんなか「北海道のへそ」に位置し、道内各地にアクセスがしやすく自然豊かで適度に都会のまちです。夏は最高気温約33℃、冬は最低気温約マイナス25℃、降雪期間は11月から4月です。
 主要農産物は、たまねぎ、馬鈴しょ、スィートコーンなど多彩ですが、中でも「ふらの野菜」として市場評価の高いメロンとミニトマトは新規就農受入品目となっています。市独自の就農支援策は研修カリキュラム、農地・施設の準備など幅広く新規就農者の定着につながっています。

【動機から就農まで】

 秋田県出身のNさんは、日本各地で農業ヘルパーを体験し、愛媛県で働いていた時に労働力の産地間協定を結んでいたJAのご縁で富良野市へ。アスパラ、馬鈴しょ等さまざまな「ふらの野菜」に触れる中、ミニトマト農家と出会いました。そこでNさんは愛媛県出身のパートナーと一緒に、富良野市から自治体や国の新規就農支援策の説明を受け、「この支援策があればやれそうだ。この地で就農がしたい」と、ミニトマト農家で研修することを決意しました。
 地元農家や自治体のサポート体制、「ふらの野菜」ミニトマトの安定した市場価格も就農を決めるポイントになりました。
 富良野市の研修カリキュラムの1年目は地域のミニトマト農家(親方)で栽培方法を学び、作業を反復。2年目からの実践研修に向けて頼れるのは自分たちだけ!とすべてを吸収する気持ちで写真・動画、メモ帳に記録し、あとになって振り返られるようにしました。2年目、3年目の就農予定地での実践研修ではこれらの記録が大いに役立ちました。
 研修の3年目に富良野市や地元農家の方のサポートを受け、農機具やハウス施設など整えることができました。Nさんは「地域の人のおかげで、研修最終年まで栽培技術の習得に集中できた事は有難かった」と感謝を口にしていました。
 就農にあたっては、ハウス8棟と研修中より規模を広げました。目標の収益を上げるために必要と判断し、妻の妹とそのパートナーも加わり作業しています。初心者に教えるのも勉強で、作物の管理とともに作業者(人)にも長く快適に働いてもらう様に考えています。子宝にも恵まれ、ますます熱意と根性がパワーアップしそうな様子でした。

【経営概要】

農地面積3ha
ミニトマト:ハウス8棟(40a)
管理用ハウス1棟、トラクター1台

【就農支援制度の活用】

農業次世代人材投資資金(準備型・開始型)
青年等就農資金
農地利用集積円滑化事業
富良野市担い手支援資金貸付金・栽培用ハウス無償貸付事業

【経営スタイル】

 研修時より営農規模を大きくしたので、従業員の働き方や作業環境に配慮して、圃場全体を保守・管理していきたい。

【就農の際、苦労した事】

・農業の知識のない全くの素人だったので、使われる言葉や作業内容を一から習得しなければならなかったこと。
・本州と比較にならない厳しい北海道の冬の寒さ。春先のハウス準備は「まだ冬なのに営農がスタートするのか!」と厳しい自然条件を感じた。

【就農して良かった事】

・やることはすべて自己責任。毎日いい緊張感を持ち、のびのびと過ごすことが出来る。
・自分の土地で、いろいろな事にチャレンジ出来ることが何より魅力に感じる。

【後輩へのアドバイス】

・農業について全くの素人である自分でも、熱意と根性で農業を始めるための技術と知識を身につけることができる。
・辛かったりきつかったりする経験も、今では精神的な支柱になっています。

【経営の目標】

・まず作付面積を維持し、反収を増やせるよう圃場や施肥の管理をしっかり行う。
・農作業を省力化し、作業時間の短縮と体への負担を軽くする工夫をしていきたい。