頑張ってます!新規就農者

新ひだか町

質にこだわって作って行きたい 🍅トマト

美しい馬産地の新ひだか町で
~きれいな環境・安心のミニトマトづくり!~ 

Tさん(46歳)、Rさん(45歳)(令和2年4月就農)
(取材:令和4年6月1日  YN記、協力:新ひだか町)

地区の農業概要

 『新ひだか町』は日高振興局の中央に位置し、日高山脈を背に雄大な太平洋を望む人口約22,000人の中核都市です。海洋性気候で道内でも比較的温暖な雪の少ない地域です。国内最大の軽種馬産地として知られ、新ひだか町の基幹産業となっています。
 平成18年「静内町」と「三石町」が合併して誕生した町は、馬産地ならではの堆肥と山脈からの豊富な水を使用した水稲、野菜・花、和牛生産が盛んです。中でも和牛の「みついし牛」、ミニトマトの「太陽の瞳」、デルフィニウムを主とした「みついし花だより」は、市場関係者から高い評価を得ています。

動機から就農まで

 名古屋で衣料店を経営していたTさん夫妻は、北海道の自然の中で植物とじっくり向き合う農業への転身を考えました。平成29年、大阪の新・農業人フェアに参加。その後、北海道農業公社へのメールや電話で就農情報を集め、候補地を絞り込み農業体験会に参加しました。その中で「新ひだか町」の研修制度と充実した生活環境が、子育て世帯となるTさん夫妻の就農地決定の決め手となりました。
 平成30年、新ひだか町のミニトマト農家で研修をスタート。栽培方法の違いが収量・品質につながっていく農業の奥深さを実感し、日々発見と興味を持って過ごしました。研修2年目は町の実践研修農場で自ら栽培し販売を行う経営管理も経験し、令和2年、農地の紹介を受け就農しました。

経営概要

面積14,600㎡、ミニトマト:ハウス13棟(4,290㎡)
温水ボイラー1台、温風ボイラー6台、
トラクター2台、防除機1台、作業倉庫1棟、コンテナハウス3棟

就農支援制度の活用

農業次世代人材投資資金(準備型・経営開始型)
青年等就農資金
新ひだか町の農業実習制度

経営スタイル

 美しい放牧地が広がる馬産地として有名な新ひだか町で、農場内の施設配置や周辺の雑草管理などきれいな環境づくりに努め、快適な農場で安心して口にできる農産物を作っていきたいです。

経営の目標

 経営のバランスを保ち楽しい農業を続け、就農時の投資を回収したのち、子供が「継ぎたい」と言った時、「はい」と渡せる農業経営をめざしたい。

就農前に習得するべき事

 ミニトマトは1年1作なので、気象条件や経営環境の違いなど2年間の研修期間では習得しきれないことが多いと感じました。時間に余裕があれば研修を3年間行い、経験値を高めて就農することが望ましいと思います。また、経営管理を身に付けるために2年目の実践農場での収支に経営者として向き合い、次へ活かす心構えを持つことが大事だと思います。

後輩へのアドバイス

 ~Rさん~
 農家になるということは、そこに根づき地域に溶け込んで生活をしていくということを忘れてはいけないと思います。地域の人たちへの感謝の気持ちを持って、謙虚に取り組むことが大切だと思います。
 ~Tさん~
 ハウストマトはとても取り組み易い品目ですが、ハウスや暖房機(ボイラー)など設備投資がかかります。就農時、投資を控えたい気持ちが先行しますが、投資を狭めすぎると十分な所得が得られない作型・作期に陥ることがあります。収入と支出、資金返済と所得のバランスが大事です。営農計画にあった投資が必要だと思います。

今後の経営に向けた方向性

 まずは新ひだか町ブランドトマト「太陽の瞳」が根づくよう、質にこだわって作って行きたいです。また次のブランド農産物として道外の方に喜んで頂ける次の作物にも挑戦していきたいです。