農業 男性
<ニュージーランド農業研修報告書>
はじめに 小さい頃から農業を通じて海外で働いてみたいと思っていました。 そんな折、インターネットで北海道国際農業交流協会のホームーページを拝見しました。まだ大学に在学中でしたが、こんなチャンスは二度とないと思い今回の研修に至りました。 一年間生活し酪農や畑作を学びニュージーランドの人々や風土に触れ、日本に帰ってきた今、ニュージーランドという国に行って本当によかったと実感しています。 語学研修(2008年4月7日~5月2日) 不安だった食事も想像していたよりもずっとおいしかったです。ただ、パンと芋が主流の献立なので、お米好きの私は慣れるまで少し時間がかかりました。 語学学校 学校では、レベルごと分けられ8段階あるうちの下から2番目のレベルのクラスに入りました。クラスメイトは、アジア人とサウジアラビアの人がほとんどでした。上のレベルになると欧州の人が多くなります。私は、英語が話せないで来たのでそこまで他の国の人とは話せませんでした。日本でしっかり勉強しておけばまた違う学校ライフができたかと思うと、少し後悔しています。 授業は、この一か月で英語のレベルが格段に上がるわけではなかったですが、英会話の基礎的なことを学び後々すごく役に立ちました。 |
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1. Eco-Organic Farm(2008年5月3日~6月8日) 農場の概要 ここはオークランドから車で40分ほどの場所で有機農家を営んでいます。酪農農場に行く前に一ヶ月間時間があったので、働かせてもらいました。 ここでは、ボスのデスと妻のアイリーン、パートのロバンの三人が働いていました。 少し大きめな畑に多品目の野菜・果実を育てており、基本的にインターネットショップによる宅配サービスを週二回と自分のガレージを使ったショップを週1回開いて野菜の販売を行っていました。たまに自分のトラックを使ってオークランドに直接宅配することもありました。 生産している品種は、シルバービート、ケール、かぼちゃ、いちご、キーウィーフルーツ、りんご、フィジョア、ねぎなど季節ごとに20品目近くの野菜や果実を栽培していました。 研修内容 農場での生活
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2.イネス牧場(2008年6月9日~10月3日) 農場の概要 オークランドから車で1時間半くらいの場所にあるマタマタという町の酪農家で働くことになりました。大ボスのイネス、妻のマンディが二つの牧場を持っており、私は彼らとは違う牧場で働くことになりました。そこで、イネスにもう一つの牧場を任されているデリックとアルゼンチン人労働者のナチョと一緒に働きました。デリックは私と同じ年齢にもかかわらず、とてもしっかりしていて頼もしい存在でした。ナチョは3つ年上の先輩で酪農の経験もあり、いつもかわいがってもらっていました。 この牧場は300頭前後の搾乳牛を養っており、ニュージーランドでは中堅クラスの大きさです。それは日本でも変わらないと思うのですが、牛の養い方が違います。ニュージーランドの酪農の特徴として、一年を通して牛を放牧しています。北島では気候が暖かく冬でもマイナス3度ぐらいまでしか冷え込まないので雪も降りません。牧草に霜は張りますが草は一年中食べられる状態になっています。また、放牧だと牛が病気にもかかりづらく乳房炎の数も少なく感じ、牛が活き活きと生活していました。 300頭規模の牧場でも働いている人数は2人か3人で牧場を回しています。日本だと最低でもその倍の人手が必要だと思います。この国の環境だからできることですが、牛本来の生活ということと、コスト削減について考えさせられることが沢山ありました。 研修内容 農場での生活
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3. ニック農場(2008年10月7日~12月15日) 農場の概要 ここの牧場はオークランドから長距離バスで3時間ぐらいの所にある、オトロハンガという町にあります。大ボスのニック、ニックの息子のジーンとその彼女のナターシャと一緒に暮らしました。牧場はほとんど息子のジーンに任せており、たまにニックが仕事を手伝ってくれました。牧場はとても起伏に富んだ地形で、牛を集めるのにいつも苦労しました。でも丘の上から見える景色がきれいで、仕事が辛くてもその風景を見るたび何度も心を癒されました。 牧場はほとんど前の牧場と同規模でしたが、他にもデントコーン畑を持っており、ジーンは休む暇もなく働いていました。 また、ここでは新しい搾乳牛舎を作っていて、完成までは見られなかったのですが牛舎のできていく過程も見ることができました。 研修内容 農場での生活
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4. ヨハン農場(2009年1月11日~3月5日) 農業の概要 ここはオークランドから4時間ぐらいの所にあるケリケリという町で、私が最後に働いた農場です。ヨハンと妻のソニアと私の3人で働いていました。ヨハンはとても陽気な方で、いつも笑顔で冗談などを交えながら接してくれました。 この農場ではズッキーニ、カボチャ、スイートコーン、玉ねぎなど20種類ぐらいの野菜を栽培していました。収穫した野菜は自分達の持っている直売店と週に1回開かれる町の野菜市でほとんどをさばいていました。 研修内容 農場での生活 |
最後に 私は今回海外に行くにあたり農業のことはもちろん、それ以外の経験を沢山してみたいと思いました。今まで見たこともない物や食べたことのない食べ物、風土や文化の違いなどです。そして一年間過ごした今、それは私の予想以上に驚くことばかりでした。 これらは私がこれから過ごしていく人生の中でとても大きな経験や自信になると思います。 このような体験をさせて頂いた北海道国際農業交流協会の皆様、本当にありがとうございました。そして現地で面倒を見てくれた現地担当者の方、一年間私を支えてくれた全ての人に感謝します。 余談 現地担当者に連れて行ってもらったパーティーでニュージーランドの首相に会いました。 |