ニュージーランド

野菜 男性

<ニュージーランド農業研修報告書>

1:派遣時期・期間 2018年4月13日~1月28日

2:配属農場〔トコロア〕

場  所 北島トコロアのナーサリー

期  間 5月15日~9月14日

作業内容 松の木(pine tree)のCutting、

Planting、Lifting 等々

・Cutting

午前8時30分から仕事開始、バスに乗車して圃場に移動。自分の番号の書かれた箱とはさみが支給されます。

カットした松の木の枝を箱に入れ満杯になればトラックに積み込み。それを大体12時30分まで行います。

天候や季節によって多少時間が変動することがあります。特に冬場は朝が寒いので松の木が凍っていて、溶けるまでカットが出来ないことがあります。

手先や足先が冷たいので防寒対策としてヒートテックや厚手の靴下を用意した方が良いです。

自分は大体2~4箱程作っていましたがそれでも歩合が発生しました。

長年働いているおばちゃん方は6箱・8箱を余裕で作っていました。また、作業は単調なものなので飽きてしまうと思いますが音楽を聴くことが出来るのでイヤホン持参で音楽を聴くことをお勧めします。

・昼食

平均で30分くらいです。短い時は15分、長い時は1時間あります。昼食は持参で電子レンジ、保温機、熱湯の出る蛇口があります。

・Planting

昼食の後、徒歩で付近の圃場に移動し午前中にカットした自分の木を目印として穴が掘ってありますのでそこに植えていきます。その植えた長さによって歩合発生の有無が出ます。自分の分が終了したら他の人の手伝いをして、全員が終わればその日は終了または他の仕事をします。午後3時30分~5時に仕事終了。

・Lifting

一日中膝位の高さまで生長した松の木を畑から抜き、箱またはビニール袋に100本入れる作業を終了まで行います。Liftingは歩合が発生しないこととCutting & Plantingに比べると肉体労働なのでお勧めしません。

・他にもマルチ剥がしや箱の作成、木の詰め替えなどの作業もあります。

・基本土曜日・日曜日は休みです。週に一回給料が入ります。

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会社から頂いたチョコレートとギフトカード

当時住んでいたキャンピングカー、冬場はストーブと寝袋を使っていましたがとても寒かったです。家賃は、はじめは週に$120が後から$100に変更。

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3:配属農場〔アルバニー〕

場  所 北島オークランドのアルバニー

ピーターの農場

期  間 9月17日~12月29日

作業内容 イチゴのPicking・Packing、

藁敷き等


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最初の3週間は畝間に藁を敷く作業でした。マオリ2名、マレーシア1名、シンガポール1名、日本人1名の計5名で午前7時から仕事開始2時に終了、30分間の昼休憩。完全週休2日でした。10月にはちらほらとイチゴが赤く熟し始めバケツ2~3杯程を収穫することが出来、中旬になると一気にイチゴが赤くなりバイクを使いながらの収穫になりました。その頃からは従業員が倍以上になりPickingとPackingの二チームに分けられPickingは朝6時30分~2時まで、Packingは8時からイチゴが無くなるまで休憩を挟みながらの作業です。自分はPickingとPackingの両方を担当し朝は収穫を10時30分まで行い、昼休憩を挟んだ後にイチゴの箱詰めをイチゴのストックが無くなるまでが一日の大まかな作業です。作業終了後は掃除・商品にならないイチゴの廃棄・翌日の仕事の準備等。

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土・日に休みは無くなり、最大で11時間労働、51連勤を達成しました。雇用主のピーターは仕事中誰よりもよく働き厳しい方ですが仕事が終わればとても優しく親切な人で、仕事が早く終わった時は自前の船での釣り行かせていただき、仕事が忙しく休みを作れない時は夕飯をみんなで御馳走になりました。

・ピーターはGAPに取り組んでおり数多くの国にイチゴを輸出しています。香港、シンガポール、カナダ、日本など。ピーターは「国ごとに好まれるイチゴの大きさが異なる、特に日本は大きいイチゴは好まれないのはなぜか」と疑問を示しており、国の文化の違いを感じました。ピーターのイチゴはとても大きく掌と変わり無い様なサイズのイチゴがごろごろと流れてきて、品質チェック、箱詰めの後に出荷されます。一箱530~650g約2,000円で9・12・16個入り、これらのイチゴは贅沢にチョコレートディップのために使われるそうです。仕分けは細かい基準があるためにとても大変でした。

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・知っておいたら楽になる英単語

 ・stem(ステム):茎のこと

 ・labels(レーボール):ラベル

 ・stack(スタック):トレーに入っているイチゴの数

 ・export(エクスポート):輸出

 ・straw(ストロー):藁

 ・runner(ランナー):ランナー

・農場での思い出

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職場の癒し:オットー

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4:研修の成果

ニュージーランドで過ごした10か月はとても濃く、思い出深いものとなりました。ニュージーランドの人達はとても親切で拙い英語で文法もめちゃくちゃでも話を聞いてしっかり会話をしてくれました。会話を聞き取れずに何度も聞き返してもゆっくり話してもらったり、簡単な内容に変えてもらったりと挑戦の場所にはとてもいい場所でした。

また、お世話になったピーター農場は雇用主のピーターと奥さんのイングリッドによくしてもらい、釣りや食事、クリスマスパーティー等仕事以外にも交流を深めることが出来ました。職場の仲間やアコモデーションで出来た友達は年も国籍もバラバラですがたった一つの言語だけで繋がることの出来た友人たちです。日本にいるだけではなかなかこの様な体験をすることが出来なかったと思います。高校を卒業してそのまま就職して一度も海外に行かないで人生を終わらせるよりもニュージーランドという異国の地で汗水流しながら働き、その土地の食物を食べて語らいあうことが出来、とても有意義な10か月間を過ごせました。

これから新たに農業研修に行く研修生の方々には自分の英語が通じるか分からない不安もありますが、自分から話しかけるなどいろいろな事に挑戦をしてもらいたいです。

また、振り返ってみるとたくさんの人たちに支えられてこの様な研修に参加させていただけている事を改めて実感しました。宣子さん、北海道農業公社の方々、雇ってもらったピーターにはお世話になり感謝しています。