公益財団法人北海道農業公社は、本道農業の経営規模拡大や生産性向上に資する各種事業を総合的に実施する公益法人として、昭和45年に、北海道、北海道生産農業協同組合連合会、社団法人北海道酪農開発事業団の三者により設立されました。

 その後、平成21年に、社団法人北海道農業担い手育成センターと統合し、農業の担い手育成・確保対策にも取り組むこととなり、24年には、「公益財団法人」として移行認定を受け、併せて「北海道農業開発公社」から「北海道農業公社」に名称を変更いたしました。

 また、26年には、道から「農地中間管理機構」の指定を受け、それまでの農地保有合理化等事業を通じた売買事業に加え、賃貸借事業による担い手への農地の集約化に総合的に取り組んでおります。

 当公社は、国や道の農業施策に沿って、農業・農村の活性化をめざす地域の取組を支援しており、新規就農等を促進する「農業担い手育成確保事業」、農地の賃貸借を通じて農地利用の効率化及び高度化を促進する「農地中間管理事業」、売買を通じて農地保有の合理化を促進する「農地保有合理化等事業」、飼料生産基盤の整備・改良や牧場施設の整備等を行う「農村施設整備事業」、公社が所有する作業機等により土地改良工事を施工する「農用地開発整備事業」、乳肉用牛の貸付と受精卵移植技術等を活用して優良牛を供給する「畜産振興事業」の6つが大きな柱となっています。

 農業従事者の高齢化や担い手不足などが進行する中、昨年来、新型コロナウイルス感染症による農業分野への様々な影響がみられていますが、一方では、国内の農業生産の重要性が改めて認識されており、我が国最大の食料供給地域である北海道が果たすべき役割や寄せられる期待はますます大きくなっています。国内外の情勢の変化や課題に的確に対応しながら、本道農業を貴重な財産として育み、将来にわたり持続的な発展を期していかなければなりません。

 「人と農地」に関わる構造施策の総合的な推進を担う当公社は、昨年6月に創立50周年を迎え、本年は新たな半世紀に向けたスタートの年となります。今後とも、役職員が一丸となってさらなる運営の効率化に努めながら、関係機関・団体の方々と連携を強め、新たな施策や環境の変化に即応した取組の推進、とりわけ地域の実情を踏まえた事業の実施を通じて、本道農業・農村の発展に貢献してまいりたいと考えておりますので、皆様方の一層のご支援・ご指導をお願いいたします。

公益財団法人 北海道農業公社
理事長 小 田 原 輝 和
2021年7月

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